創造美育は、久保貞次郎氏が提唱した美術教育運動。
1952年に創造美育協会が設立、その運動は全国に波及、日本美術教育の歴史に大きな変化を与えた。
創造美育では子どもの絵には独自の意味や価値があるとし、大人が子どもに美術を教えるのではなく、子どもたちの自由な感覚による「自己表現」を促し、もって生まれた想像力を育み、創造的な人間を育成することを目的としている。
久保氏が提唱した「指導の原則」と「良い絵の条件」には、子どもの創造性や子ども精神的な抑圧からの解放を目指すという思想が良くあらわれる。
今日、管理教育からゆとり教育を経て、子どもたちを取り巻く環境は常に多様化し、変化し続けているが、創造美育を通して子ども達が生き生きと創造性を発揮できる教育環境を真岡青年会議所は応援している。
指導の原則
1.教師は子どもに愛情をもつこと。子どもの側に立つこと。
2.ユーモアを身に付けること。
3.子どもの作品のあら拾いを止め、賞賛と励ましを与えること。
4.子どもの自由な雰囲気の中に置くこと。
5.子どもが創造的仕事に励むよう動機付けをすること。
6.子どもの創造的表現を励まし、概念的表現はあまり励まさないようにすること。
良い絵の条件
1.概念的でない。
2.確固として自信にあふれている。
3.生き生きと躍動的。
4.新鮮、自由。
5.迫力があるか、明るく幸福感があふれている。